龍象金鈎文 赤(りゅうしょうきんこうもん)
Concept
松緑石の深い美しさは、ようやく美に目覚めた人類の心を、深くとらえたものであろう。万代不変の黄金とこの松緑石をかみあわせた美を、なによりも尊んだのは、日本の神代、中国の前秦時代であったにちがいない。
当時、貴人の誇りであった宝劒のベルトに黄金と松緑石で造形された金鈎は、貴人達のさらなる誇りであったにちがいない。
今日に残る名品の中に遺る、松緑石嵌入黄金の金鈎は今も我々の心を奪うものである。
その文様を詳しくみれば、前秦時代の意匠の中心であった龍の姿が、銅器と同じように、ここでもデザインの奥に潜んでいることに気付かれるであろう。
龍は貴人、権力、天命等、貴い徳を表す象徴として、古代人が尊重するところであった。
前秦時代の宝劒の帯鈎に残っていた。このモダンな文様を又、現代の見飽きぬ美の原像として、錦繡美の根拠としたのがこの錦である。
龍 村 光 峯 述
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